やさしい雨で好きなネタ

数少ないんですがやさしい雨にもファンがいて、大変有難いことなんですが、湿っぽく終わるのは最悪なんで、予め湿らしといて最後は乾いてカラカラだい!みたいな状態にする為、ちょっとしばらくこのブログでちょいちょいやさしい雨の話でもしていこうかと思います。

は?何言ってんのコイツと思っていただけたなら既に成功です。


今まで沢山やさしい雨のネタを作ってきた訳ですが、今日は自分が好きだったネタの話をしたいと思います。
自分が好きだからって必ずウケる訳じゃないのはお笑いやってる人は皆そうかもしれないけど、やさしい雨の場合は結構そのズレが酷くて、ふたりとも面白いと思ってるものが全然評価されなくてライブでもあんまりウケなかったり、かと思ったらメチャクチャウケたり。逆に、ま、とりあえずこんなんもありますけどー、と予備で持ってったネタがテレビのオーディションに受かったりしたことが何度もあった。

なので、ふたりともに面白いと思っているものはあんまり信用しないことにしてるんだけど、僕にはそんな感じの好きなネタが2つあって、ひとつが『拝啓、宮沢賢治さま』というネタだ。


松崎がサラリーマン役で主張先でマッサージ屋に入る。そこは宮沢賢治の「注文の多い料理店」さながらに注文の多いマッサージ店だった。という内容なんだけど、これはその時期やさしい雨が好んで作っていた『AVシリーズ』のひとつで、マッサージもののパロディです。
マッサージもののAVが何なのか説明はいちいちしませんが、気になる方は検索してみて下さい。
マッサージ師である吉本が松崎の局部を徐々に責めはじめて、違和感に気付いた松崎が反論するも「リンパの流れがね」とか「みんなやってるんですよ」とか「こちらからは見えてないんでね」などと取り合ってくれない。ぴちぴちの服着させられたり、タオルが異常に小さかったり、観葉植物の間にカメラが設置してあったりして、徐々にエスカレートしていって我慢できなくなった松崎が完全に拒絶すると吉本が宮沢賢治注文の多い料理店の話をはじめる。世にも奇妙な物語みたいな展開になっていって
松「マッサージしていたのは肉を柔らかくするため…塩をもみこんでいたのは下味をつけるため…ま、まさか!」
吉「そう、お前を食べるためだよおおお!!」
松「うわああ!!」
吉「エッチな意味でねッ」
松「単なるゲイじゃねーか」
というオチ。このネタが出来た時は下らなくて書いてて笑ったもんですよ。このマッサージ師やってるときはSEXYな低音ボイスなんですが、これは俳優の進藤学さんの真似です。当時一緒に劇やってたんでどうにかパクれないかなと、このネタではじめてやったような気がします。これ以降、色んなネタでちょくちょくSEXYな低音ボイスが登場するようになりますね。
このネタは今はなき関東のローカルな賞レース『ハーベスト大賞』ではじめて決勝の決勝に残った時にやろうと思っていたネタなんですが台本提出でNGくらってすげえ拗ねました。これやってたら優勝出来たんじゃ…とか思ってましたからね。確かその年はトンツカタンが優勝しました。次の年がパーパーで、その次がハナコが優勝したんですけど、その時も決勝の決勝残ってたんですけど圧倒的にハナコでしたねその年は。そのままキングオブコントも優勝したけど、同じネタやってないですからね。凄い。そういえばその年、何かのライブの楽屋で今年は誰がキングオブコント優勝するか?という話をした時やさしい雨のふたりだけ「ハナコ」って言ってたのに他の芸人に鼻で笑われましたからね。アイツら見る目ねえぜ。その年のハーベスト大賞は他に四千頭身とか卯月(ザ・マミィの前身)とかかが屋とかいて、いや俺らオジサンなのに頑張った方だよ。負けたから仕方ないけど誰も誉めてくれなかったな。
話がそれましたが、そんな賞レースでやりたかったのに出来なかったネタという経緯からキングオブコントの準決勝でやったんですが、結果は普通。いちかばちかみたいなネタで普通のウケって、そりゃもう恥ずかしかったですよ。今思えば通る訳ないんですが、当時はこれで行くっきゃないっしょ!とかふたりとも思っていましたね。

 


もうひとつの好きなネタは、ちょっとタイトル忘れてしまったんですが、マタニティスクールの話ですね。これ単独でしかやってなくて、その調整で他所のライブで何度かやったくらいですね。好きなら何回もライブでやりゃいいじゃん!あとタイトル忘れるって本当はそんなに好きじゃないんじゃないの?と思うかもしれませんが、理由があって、何故ならメチャクチャ長いから。10分以上ある。そうすると他所のライブで出来ないので結果封印した形に。どんなに努力しても6分くらいにしかならなかった。

内容は、パパになるための心構えみたいのを学ぶ為にマタニティスクールに旦那さんがやってくるんですけど、そこの講師が最初は凄く優しいんですけど徐々にサイコだったりDV夫みたいな片鱗が見えはじめて旦那さんが言いなりになっていって最終的にペンギンになっちゃうというネタですね。

このネタは本当に好きでしたねえ。単独ライブでは凄くウケたんですけど、他所では引かれっぱなしで終わりみたいな感じでした。怖かったんでしょうね。だとしたらある意味あのネタとしては成功なんですけど。


次は一番辛かった仕事の話。