ラストです。

去年の夏に、単独やるよーなんてブログに書いたりして、1月か2月にやろうとしてたけど何だかんだで年度末の3月28、29日にする運びとなりました。
全4公演。29日にはアフタートークもやるので、ぜひぜひ来て下さい!というか、このブログを読んでいるような方は来てくれると固く信じていますよ。信じていますよッッ!!

やさしい雨単独ライブ『LAST LOVE LETTER』ぜっぴお願いします!!

兎に角、2月は命を燃やして台本を書きます。3月は死ぬほど稽古して、2019年度末に観に来てくれた人の感情をごちゃごちゃにしてやりたいと思ってますッッ。この日だけは他の予定を入れないでこちらに来てよ。な?いかんせんラストです。

 

 


さ、このライブのフライヤーはご覧いただけたでしょうか?SNS上のフライヤー。エグくない?良くて。映画のポスターみてえじゃね?

僕は凄く気に入っていて、なんかふと気づくと眺めていたりします。ヨッシャ、これに負けないように頑張ろ!とか思います。

協力してくれたのは以前から何かと作ってくれているSAGARAさんという方で先輩です。普段は何だ、何やってる人なんだ?以前は某大手でゲーム作ってたんですが、今はフリーになって収入が3倍になったとか言ってたから寿司奢ってもらいたいですね。まあ今もゲーム作ってるのか。エンジニアですね。
デザインも出来るので、前回もフライヤーのデザインを頼んだ。

今回、ハナからやさしい雨をフライヤーに載せるつもりはなくて、ミュージジャンとかならよくあるじゃないですか自分達が出ないMVとかアルバムのジャケットとか。出てなくても結構普通というか。お笑いの単独ライブだとあまり見たことないなあと思ってやってみたいなと思い、どうせなら綺麗な女の子がいいなと思って太田プロの女優、窪真理に頼むといーよーと快諾してくれたのでお願いした。


場所をどうするか、どこで撮るか。やさしい雨の単独ライブは毎回コンセプトライブである。今回は『LAST LOVE LETTER』ということで、つまり手紙ですね。

どっかの洒落たカフェーかなんかで綺麗な女の子に手紙でも読ませようかと思ってたけど、僕が洒落た人間ではないので床や壁や椅子や机の何もかもが油でベトついた汚ない中華料理屋くらいしか知らないので無理。
結局、外でいっかなと思い、洒落た街だし会場は恵比寿だしで、恵比寿の街で写真を撮ろうかなと思ったけど、僕が洒落た人間ではないので恵比寿を歩いてるだけで肩がガチガチに凝り、背を丸め卑屈な感じで下を向き、盗み見るように街を練り歩いてるうちに、や、や、や、無理。と思って断念。
じゃあもう公園だなと思ったけれど僕の知っている公園なんて、鳩まみれ。どこを向いても鳩まみれ。みたいな場所しかなくて、そんな公園に来るような人間は鳩みたいな顔をしてる人間と相場が決まっているので宜しくない。
そこで、渋谷に長いこと住んでるSAGARAさんに、なんか近場で景観の良い公園ありませんか?と尋ねるといくつか教えてくれたので、何日かに分けてロケハン。
松濤の方だったり広尾だったりを実地で見て、とてもとても素敵な公園だったけど貧乏性の僕は、なんか撮るスポットが少なめだなと思い、結局最後に新宿御苑を下見した。
それは平日の午前中で雨の日だった。

 


マジで誰もいねえ!!

 


あんな広い場所を独り占めしてる感覚。いつも新宿御苑は人が多くニギニギしてるイメージだったので、この閑古鳥の鳴きっぷりには驚愕。良い意味で。しかも冬ということで、あらゆる植物が枯れていて、芝生も茶。薄茶。肌色みたいな茶。なんか頽廃的で実に好ましかった。雨も降っていた事で尋常じゃなく寒く、その寒さと相まって僕の心象風景がそのまま目の前にある。みたいな感じでここに綺麗な女の子がいたら映えそうだ、と思った。

ということで結局、広いし写真撮れそうな場所が沢山ある新宿御苑に決定。


撮影がスケジュール的に25日になったのだけど、予報では雨。雨は流石に嫌だなあと思っていたら当日は晴れて、晴れたと言っても曇りで、うは灰色!イイね!と思った。
しかし25日は土曜日で、晴れてしまったので、新宿御苑は人でニギニギしていた。みんな鳩みたいな顔していた。くぅ。
集合は13時だったのですが、僕は12時50分には新宿御苑の新宿門の前にいた。気持ち悪かった。というのも前日の夕方から朝までお酒を飲んじゃって、飲んでる時は楽しいけれど、起きたら宿酔いで、お風呂に入るも寝不足からか酒精は抜けきらず、喉は渇くし頭は痛い、油断すると軽ゲロみたいのすぐ出てくるしでコンディションは悪かった。

13時になった。誰も来なかった。相方の松崎君はR-1グランプリの2回戦が同日同時刻くらいにあったので最初から来ないのだけれど、SAGARAもマリクボも来ない。
すると、SAGARAから5分程遅れると連絡。なんだ5分か。ならいいたい。ウプ。

5分後。SAGARA来ず。なんだあのガキ、なにさらしてけつかんねん。こっちゃ宿酔いやぞ。さっさ撮ってアッツイアッツイ湯船浸かりたいねんけつかんねんどんでんかんねんやわ。と、僕が華麗な関西弁で悪態をついていると今度はマリクボから連絡があり、今駅に着きましたとのこと。僕はウププとなりながらも、写真撮ってくれるひとも遅れてるから大丈夫だよーと大人の返信。


少し待つとマリクボが先に来た。や、先に来んのかい。
前日、衣装の事で僕は「デートだけど気合い入れすぎない感じの、なんか付き合って2年目くらいの彼女感がある服装」と伝えると、全然わからんと言われた。じゃあ付き合って2年目くらいの彼女感のある服装の画像をくれと言われ、え?画像?ンなもんないがな。一応Googleで『付き合って2年目くらいの彼女感のある服装』と調べたけども出てこなかった。あのGoogleでも出てこなかった。
面倒なので、や、ほんと普通でいいのよと言うと、自信がないと言われた。
マリクボは生粋の日本人ではあるが、トルコ人と日本人のハーフである。それが関係あるかどうかはわからないけど以前から服が個性的だなあと思っていた。別にダサかったり変だったりする訳じゃないんだけど、個性的な服を着るタイプの女の子なのだ。

そんなマリクボは不思議な形状の白いコートと紫のレースの透けてる感じのスカートで登場した。

 


個性的だなあ!!

 


でも僕は、付き合って2年目くらいの彼女感がある服装かどうかはひとまず置いといて、退廃的な色合いの冬の新宿御苑では随分と映える色だなあと思った。凄くいいと思った。意図せず意図通りになってラッキーだと思った。

そんな事を考えながら僕がしげしげとマリクボを見ていると「吉本さん老けましたねえ!」が第一声だった。お、なんだなんだ?トルコではそういう挨拶が流行ってんのか?それともターキージョークか?いや違う。思った事をそのまま言っちゃっただけだ。そういう感じはハーフっぽいねえ!外国人のテイスト出してきたねえ!と俺がヘラヘラしていると割りと遠くからSAGARAが手を振り振り来た。SAGARAは丸坊主で厳つい眼鏡をかけた上背はないけど巨躯の男で、個性的な美人と老けた宿酔いと太ったウシジマくんみたいな謎の3人組で新宿御苑に入場。


何箇所か、撮る場所とか構図というか雰囲気は決めていたのだけど、なんでもないところでデートしてる感が出るような写真も撮って欲しくて、SAGARAに頼むと、というかSAGARAって打つと段落が変に変わったりして面倒だから相良にするわ。
相良に何でもないトコも撮って下さいと頼むと、少し後ろから撮ってて、何か盗撮感が凄くて写真を見てもデート感がなく変態感が溢れた写真になってしまい、や、俺は写らなくていいんですよと言いながら、マリクボから離れると、何かオジサンのストーカーが二人して後を付けてるみたいに感じになって不穏。不思議なもんで、空気が不穏だと写真も不穏で、ストーカーが撮ったとしか思えない写真に。

じゃあ、ま、当初決めたトコで撮ればいっかと思いそそくさと移動していると売店があり、マリクボが「あー、信玄餅クレープとかいうのがありますねー。美味しそうですねー」とか買わせようと白こいことを言い始めた。
丁度、白い花がパアと咲いてる花壇の前にベンチがあり、そこでクレープなんか食べてたらデート感のある写真が撮れると思いコレを購入。売店のおっさんに信玄餅クレープ下さいと言うと「あ、そこにあるから取って」と言われアイスキャンディーが入ってる冷凍庫みたいのを指差した。信玄餅クレープは何か思ってたのと大分違い、期待していたクレープ感はなく、アイスクリームのなかに餅が入っていたりして、これをクレープの生地で包んだ細長い棒で、コレが凍ってるもんだから単なる硬い棒である。
まあ、仕方ない。思ってたクレープの感じではないものの購入してしまったからには写真を撮ろうと思い、マリクボに持たせベンチに座ってもらい撮影。
後ろの花とか結構よくて、僕と相良のオジサンふたりは「あー、いいねいいね」「可愛いよ」「ハイハイ、もう少し食べてみようか」「あー、いいよ可愛い可愛い」みたいな事をいいながら撮ってたんだけど、女の子にガチガチの硬い棒状のものを咥えてもらって褒めちぎるオジサンふたりは、端からみたらアダルティなビデオの導入部を撮っているようで猥褻。不思議なもんで、猥褻な感じだと写真もそうなるのか何処と無く助平な感じに。

 

やめた、やめた。こりゃ、寄り道せず予定通りのところでサクッと撮ろうと思い移動していると新海誠作品『言の葉の庭』でモデルになったというか、そのものの場所で有名な東屋があり、そこの前で撮ろうと思っても人が休憩していたりして無理。そこをスルーして進むと、ちょっと笑っちゃっうくらい丸い木が密生している場所があり、ここは僕の中のポイントのひとつだったので写真をとる。

木に隠れてひょっこりする等、信じられないくらいダサい僕の演出もマリクボは文句も言わずやってくれて、すると写真もちょっと信じられないくらいダサくて笑える。自然と3人ともダセー、ダセーと笑顔に。
移動の間、あの枯れた木の真似してみてよ等の無茶な要求にも即座に応えてくれるマリクボはとてもいい娘だ。マリクボは可愛いというか綺麗系の顔立ちなので、木からひょこっと出てきたり枯れた木の真似とかそういうチョケた可愛らしい動作をさせると良い。可愛い人が可愛い所作をするより、クールな感じの人が可愛い所作をした方がより可愛いく見える法則だ。


そして、僕の中で本命のスポットでの撮影。ここは小道具とかシチュエーションとか自分の中であって、感情とか説明すると、流石女優というか、いい表情(かお)をする。ここのブロックが一番写真を撮ったんじゃないだろうか。そのどれもが素晴らしかった。


そして、次のスポットに移動してる途中で、マリクボが勝手に道に落ちてる枝を拾って振り振りしながら歩いていた。これはねえ、可愛いですね。
これは女性が明日からすぐに真似出来る可愛い所作ですよ。男は、道に落ちてる枝を拾って振り振りする女は絶対好きですからね。皆さん試してみてください。責任はとりません。

この後、大温室で南国の植物などをバックに写真を撮ったり、新宿御苑を出て近場の普通の遊具がある公園などで写真を撮る。
危険遊具で絶滅しかたと思われたあの球体の手で押してぐるぐる回って飛び乗るアレでの写真も凄く良かった。


ひととおり撮影を終えマリクボを帰し、相良とサ店で撮った写真の精査。
撮ってた感触としては、当初から予定してた場所とシチュエーションの写真が一番出来が良く、思惑通りで、それをメインのフライヤーにしようとしていた。確認するととても良い表情(かお)をしているし、なによりライブのコンセプトに凄く合っている。相良も僕もコレですかねえ、と一枚の写真に決定した。しかし。

写真をスライドしていくと、何でもない、移動中に相良が勝手に撮っていた枝を振り振りしながら上を向いている写真があって、いい写真過ぎて、なんか全てぶっ飛ばして「これをメインにしませう!」とふたりともなった。

松崎に写真を送り、二択でどっちが良い?と聞いたら、松崎もこちらを選び、満場一致で、今のフライヤーの写真に決定したのです。


相良さんが頑張ってくれて、仕事が捗り、その日の内に手書きのロゴを作成(しかもアレ、3Dらしい。一筆書きのリボンになっていて、なんと形を自在に変えられるのだそうだ。僕はアナログ人間なので何を言っているのか正直わからな過ぎて少し吐いた)、フライヤーを完成させてくれた。有難い。こんなに頑張ってくれて感謝しかないので今度寿司奢ってくれ。


兎に角、とても良いフライヤーである。never young beach「お別れの歌」のMVの小松菜奈の、あの《みんなの彼女感》を目指していたけど、想定以上に、みんなの彼女感が出ていると思う。


さあさ、このフライヤーに負けない様な内容にしなければ。


ぜひとも皆々様、御来場あそばせッッ